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よくあるご質問

押出成形セメント板「アスロック」についてよくあるご質問をQ&Aで掲載しています。ここに掲載以外のご不明な点は、最寄の支店・営業所にお問い合わせ下さい。押出成形セメント板「アスロック」の建築確認申請に関するご質問はこちらをご覧下さい。

「アスロック」の一般的なご質問

アスロックはどのような部位に使用することができますか?
アスロックは主に外壁・間仕切壁に使用される建築材料です。それ以外の用途でのご使用は、専用開発品のみご使用ください。専用開発品には、屋上目隠し壁用の「アスロックタフ」、ルーバー用の「アスロックルーバー」などがあります。

使用不可能な部位: 外壁の耐力壁・屋根及び床(専用開発品を除く)
柱及び梁の耐火被覆(外壁との合成耐火被覆構造を除く)
外壁との合成耐火被覆構造で3時間耐火が要求される部分
アスロックを外壁として使用する場合の高さ制限は何mですか?
「建築工事標準仕様書・同解説JASS27乾式外壁工事(日本建築学会)」では、ECP工事を高さ31m以下の鉄骨造建築物を対象にしています。アスロックの場合は、工法別に「LS工法」は31m以下、「ニューセフティ工法」は45m以下、「Neo-HS」は60m以下としています。60m超の場合は、アルカスをご検討ください。
アスロックの支持スパン算出で注意すべきことはありますか?
設計荷重に基づく許容支持スパンを算出の上、それ以下でアスロックの長さを決定下さい。アスロックの許容支持スパンは①強度的に2倍以上の安全率をとる、②最大たわみ量を支持スパンの1/200以内かつ20mm以下にする、③留め付け部に加わる外力を1500(N)以下にする、の3点が満たされるようご設計下さい。
なお、負圧荷重時のタイル仕上げ、ロックエンボス、石張り工法については、強度的に3倍以上の安全率とします。また、片持ち寸法は600mm以内として下さい。
アスロックに直接サッシ(開口部)を取り付けることはできますか?
開口部には必ず補強鋼材を設けて構造体に支持させて下さい。
開口部の補強鋼材は、設計荷重に基づき、適切な大きさを算出下さい。L-75*75*6を超える補強については、鉄骨図に記載して下さい。(鉄骨工事にして下さい。)
アスロックにタイルを張る場合の注意点は何ですか?
弾性接着剤でタイルを張る場合はフラットパネルに張ってください。ポリマーセメントモルタルでタイルを張る場合はタイルロックに張って下さい。
アスロックの目地をタイルおよび張付材料(弾性接着剤、ポリマーセメントモルタル)がまたがないようにしてください。
弾性接着剤張りでやむを得ず下地調整する場合は、有機系の調整材を使用してください。パネル目地部分は、タイル間もシーリング材充填になります。
タイルパネルに使用できるタイルに制限はありますか?
タイルパネルに使用するタイルと目地材には、制限があります。
タイルはLIXIL社のI類タイルを原則とします。表面に凹凸のあるタイルや特殊面状のタイルについては目地材がタイル表面に残り、色合いに支障をきたす場合がありますので、事前にお問い合わせ願います。
目地材は、弾性接着剤張りの場合はイナメジBH-2・BH-3、ポリマーセメントモルタル張りの場合は、イナメジG-2N・G-3Nを標準にしています。G-4Nまたは同等品(いわゆる黒目地と呼ばれるもの)はおすすめしません。モザイクタイルの目地は塗り目地とします。小口平・二丁掛タイルの目地は塗り目地の後コテ押え(深目地ではありません)をオプション対応します。
アスロック裏面に吹付けロックウールを吹けますか?
外壁アスロックの裏側に吹付けロックウールを吹くと、内側に反る傾向にあります。この反りは、約1.5か月後には元に戻りますが、この間現場工程に支障が出る場合があるため、アスロック専用の反り抑制シーラー「APガード」を塗布した後に吹付けロックウールを施工してください。
アスロックを寒冷地で使用するときに注意すべきことはありますか?
寒冷地でアスロックを外壁としてご使用いただく場合は、外壁の部屋内側に断熱材を設ける必要があり、その連続性を保つためにアスロックと構造体の隙間を断熱材が施工可能な寸法をあけてください。
断熱材施工にあたっては、柱・梁・開口補強材などの部分で不連続にならないよう、ご注意願います。
アスロックの塗装で注意すべきことはありますか?
現場塗装仕上げには、セメント製品専用塗料をご使用下さい。
アスロックはセメント製品であるため、アルカリ止め対策が必要です。また、塗料とシーリング材の種類によっては、相性が悪く問題が出る場合がありますので、事前に調べる必要があります。
アスロックへの工場塗装は、全ての品種で可能ですか?
工場塗装品は、基材により塗装の種類に制限があります。詳しくは「アスロックカタログ」などでご確認願います。
特注色は、日本塗料工業会塗料用標準色見本帳にある色からお選びください。これ以外の番号・記号での対応はできません。また、一部対応できない色(塗料の種類により異なります)、保証の出来ない色もありますので、弊社までご確認願います。
塗膜品質保証は、色調・ツヤ・品種形状・現場立地条件などにより対象外になる場合があります。詳しくは、「アスロック工場塗装品技術資料」の「塗膜品質保証書発行の条件」をご参照下さい。
カタログページはこちら
アスロックを素地(無塗装)で使用するときに注意すべきことはありますか?
素地仕上げをご希望の場合は、研削素地仕上げの「ナチュリアル」、または研削素地吸水防止剤仕様「ナチュリアルプラス」をご検討ください。ただし、素地使用は色統一が難しい事をご了承の上ご採用願います。
アスロックの素地使用は、素材自体に防水性があるため、表面処理をせずに使用することが出来ますが、セメント製品の特性であるエフロレッセンス(白華現象)が発生します。また完全に色を統一することが難しく、パネルの色違い・色むらがあります。
クリアー塗装やはっ水剤の塗布は、エフロを目立たせるばかりでなく、逆に色むらの原因にもなりますので避けて下さい。

建築確認申請に関するご質問

確認申請時に提出する構造計算書のうち、屋根ふき材等計算書に該当する「アスロックの許容支持スパン計算書」を作成する場合の風圧力は、何を根拠に定めていますか。
設計者からの指示が無い限り、平成12年6月1日に施行の改正建築基準法に基づき、建設省告示第1454号と第1458号の計算式から算出した風圧力を使用します。高さ13m以下の建築物についても、同様に計算します。
両面から風を受ける工作物のうち、ルーバーについては上記の開放型における係数(風下開放+3.5、風上開放隅角部-4.5)を使用し、屋上目隠し壁については、「実務者のための建築物外装材耐風設計マニュアル(日本建築学会)」に記載のピーク風力係数(中央部:+5.0、-4.0、角部:+5.0、-4.5)を使用して計算します。

詳しくはこちら→13m以下の風圧力(LAW006.pdf)
建築基準法施行令第82条2の層間変形角200分の1の規制値を、かっこ書により緩和する場合、アスロックはどこまで緩和可能ですか。

押出成形セメント板に求められる変形角は、「JASS27 乾式外壁工事(日本建築学会)」では「1/100を耐震性能の目標値(脱落がないこと)」としており、「官庁施設の総合耐震計画基準及び同解説(公共建築協会)」では「1/100を非構造部材の設計において設定されるべき層間変形角」としています。
アスロックは、100分の1まで動的層間変位試験を行っており、破損・脱落が無いことを確認しています。パネル幅別・工法別に、追従性についての計算書を本ホームページで公開しています。

消防法施行令第8条に規定する開口部のない耐火構造の壁の区画に、アスロック60mm厚ロックウール充填品は使用可能ですか。
使用できません。

上記の区画の構造については、消防庁予防課長より各都道府県消防主幹部長あてに、平成7年3月31日付で消防予第53号の通知が出されており、この中で「建築基準法施行令第107条第1号の通常の火災時の加熱に2時間以上耐える性能を有すること。」と記載されています。建築基準法の改正により、2時間耐火構造は耐力壁に限定されたため、非耐力壁のアスロックは使用出来ません。

詳しくはこちら→令8区画の構造(LAW-001.pdf)
危険物の規制に関する政令および規則に定める、一般取扱所の塗装場・印刷などの用途に供する建物の壁区間部分に、アスロックは使用可能ですか。
使用できないと思われます。

これらの用途に供する建築物の壁区画部分の仕様は、「壁、柱、床、はり及び屋根(上階がある場合には、上階の床)を耐火構造にするとともに、出入口以外の開口部を有しない厚さ70mm以上の鉄筋コンクリート又はこれと同等の強度を有する構造の床又は壁で当該建築物の他の部分と区画されたものであること。」と規定されています。この内容は、一般的に耐力壁を示しているため、非耐力壁のアスロックは使用できないと思われます。

詳しくはこちら→危険物建物の区画(LAW-002.pdf)
「外壁非耐力壁30分耐火構造」のアスロック50mm厚を、「防火構造」が要求される部位に使用できますか。
使用できます。

法改定により、「耐火構造」「準耐火構造」「防火構造」「法第23条に規定する外壁」の構造について性能規定化が行われ、必要性能を非損傷性、遮熱性、遮炎性の観点から技術水準が定められました。これにより、上位の性能を有する構造は、下位の構造に包含されるものとして整理されました。「防火構造」と「外壁非耐力壁30分耐火構造」は同じ30分ですが、性能要件・評価の対象時間において「外壁非耐力壁30分耐火構造」がより高い性能が要求されています。以上より、アスロック50mm厚は防火構造の外壁として使用できます。

詳しくはこちら→防火構造への適用(AUT-014.pdf)
アスロック75mm・100mm厚やリブ付きデザインパネルの外壁耐火認定はありますか。
外壁耐火認定に適用可能なアスロックの品種は、60〜100mm厚のフラットパネル・デザインパネル(リブ・エンボス)・タイルベースパネルと思われます。
耐火認定書別添に記載の主構成材料厚さの表記方法は、性能評定の内規変遷に伴い、認定取得年により表記方法が異なっています。そのため、弊社では外壁耐火認定に関連する柱・梁の合成被覆耐火構造の認定を必要に応じて取得し、これらの認定書別添の内容を、審査の参考資料としてご用意しています。近年取得した認定には、冒頭のような記載が有ります。

(ご注意)
上記の見解は、防火材料等の認定や運用に係わる質問に対して、当社が認識している内容を回答例として示したもので、建築基準法および関連法規への適合性を保証するものではありません。また、建物内における火炎の強弱の影響は考慮していませんので、基本的には確認検査機関等の判断に従ってください。

詳しくはこちら→アスロックの耐火認定に対する確認申請添付書類
アスロック横張工法の間柱への耐火被覆は必要ですか。
間柱が軽量鋼の場合を除き、耐火被覆は認定仕様上必要無いと判断できます。(2012.10.01改訂)

『建築物の防火避難規定の解説2012』には、耐火パネルを支持する下地の構造(外壁)として、「大臣認定を受けた耐火パネルについては、その仕様書による。」と記載されています。アスロック60mm厚横張工法は大臣認定を受けた耐火パネルであり、平成4年に間柱および留付金物(Zクリップ)に被覆が無い状態で内部側からも加熱試験を行い、留付部の変形・脱落及び炎の貫通等が無いことが確認され、取得した認定書の別添には間柱に被覆が無い図が記載されています。この事から、間柱への耐火被覆は原則必要無いと判断できます。
ただし、加熱試験は重量鋼で行っていることから、軽量鋼(厚みが4mm未満)の間柱の場合は、「昭41住指発第59号」の仕様に従い、吹付けロックウール等の措置を講ずる必要があります。

(ご注意)
上記の見解は、防火材料等の認定や運用に係わる質問に対して、当社が認識している内容を回答例として示したもので、建築基準法および関連法規への適合性を保証するものではありません。また、建物内における火炎の強弱の影響は考慮していませんので、基本的には確認検査機関等の判断に従ってください。

詳しくはこちら→間柱の耐火被覆(AUT-002.pdf)
準耐火建築物(ロ準耐1)の耐火構造外壁としてアスロックを使用した場合の、下地鋼材への耐火被覆は必要ですか。
耐火上有効な措置が必要ですが、具体的には「昭41住指発第59号」の仕様に従うこととします。

『建築物の防火避難規定の解説2012』には、「準耐火建築物(ロ準耐1)の耐火構造の外壁を支持する部材の構造」として、「耐火構造の非耐力壁は、内部火災による倒壊防止のため、外壁等を支持する軸組等が鋼材の場合は、耐火上有効な措置を講じてあること。」と記載されています。耐火上有効な措置の具体的内容は、「耐火パネルを支持する下地の構造(外壁)」に記載の「昭41住指発第59号」の仕様に従うのが妥当です。具体的には、耐火パネルの骨組み等と見なされる柱・梁も含め、鋼材の厚みが4mm以上の場合は耐火被覆が不要で、4mm未満の場合は吹付けロックウール等の措置を講ずる必要があると判断できます。

(ご注意)
上記の見解は、防火材料等の認定や運用に係わる質問に対して、当社が認識している内容を回答例として示したもので、建築基準法および関連法規への適合性を保証するものではありません。また、建物内における火炎の強弱の影響は考慮していませんので、基本的には確認検査機関等の判断に従ってください。

詳しくはこちら→準耐火構造の下地(AUT-007.pdf)

関連団体のQ&A

建築と住宅の性能評価に関するQ&A
一般財団法人建材試験センター
http://www.jtccm.or.jp/biz/seino/qa/Q_38_A/tabid/294/Default.aspx
防火材料等の認定や運用にかかる質問・回答集について

防火材料等関係団体協議会
http://www.kenchiku-bosai.or.jp/files/2017/06/015cca68153b6d03259b0562a27b5681.pdf

「押出成形セメント板」に関するQ&A
押出成形セメント板協会
http://www.ecp-kyoukai.jp/qa.htm
「せんい強化セメント板」に関するよくある質問
せんい強化セメント板協会
http://www.skc-kyoukai.org/support/faq.html
「吹付けロックウール」に関するQ&A
ロックウール工業会
http://www.rwa.gr.jp/faq/blow.html
「石綿」に関するQ&A
一般社団法人JATI協会
http://www.jati.or.jp/